- sabaneko
- 2024年3月14日
- 読了時間: 5分
久々の更新になってしまったが、実をいうとずっとペルソナ3Rをやっており。
JRPGは正直あまり得意じゃなかったんだが、「ペルソナはJRPG苦手でも楽しめるよ!!」との知人からのプッシュがありプレイ。
結論から言うとめちゃくちゃ満足したし、めちゃくちゃ泣きそうになった。
圧倒的世界観と使いやすいインターフェースの両立
P3Rの魅力はいろいろあるのだが、個人的にはゲーム全体のビジュアル/UIUXデザインが高度な形でまとまっている点だと思う。
基本的にはキーカラーの青でまとめ上げたインターフェースに、世界観を醸成するためのスタイリッシュな遊び心が印象的だ。
見ようによってはかなり「尖った」デザインを大胆に施し、見るものの気持ちを高揚させる仕掛けが満載だ。
たとえば、パーティ編成画面。
一番重要な情報の、パーティメンバーエリアが画面の左半分においやられて
余ったエリアは破片を持った主人公が揺蕩う姿が表示される。
一見パーティメンバーエリアの項目が小さいのでわかりづらそうに見えるが、
主人公の持っている破片にキャラの表情が映し出されることで
今どのキャラにフォーカスが当たっているのか?がすぐわかるようになっている。
遊び心をもちつつ、わかりやすさも兼ねている。これは相当な職人技と言わざるを得ない。
ペルソナ選択画面でも、ペルソナのアルカナによってキャッチコピー的なのが表示される。
どのアルカナがどんなコピーなのか、ついついろいろと試したくなってしまう。
こういった「お!?」と思わせるような、細かいディテールを感じさせるデザインが非常に多いのだ。
そしてこのディテールの積み重ねが、本作品のクールでスタイリッシュ、だけど少し挑発的…といった印象付けをさせることに成功している。
つまらない人間なんていない
そしてゲームシステムで一番好きなのがコミュの存在だ。
特定のキャラと親睦を深めることにより、主人公もパワーアップされるシステムのことである。
本作ではかなりこのコミュがキーとなっており、エリザベスからも口酸っぱくコミュを進めることを促される。
親睦を深める過程はギャルゲーのようで、億劫と感じる人ももしかしたらいるかもしれない。
しかし自分はこのコミュの、特に人選に感銘を受けた。
古本屋の老夫婦は一見するとただのひょうきんな爺さんと優しいおばあさん、という感じだが、コミュを進めると彼らの過去にとても悲しい出来事があったことがわかる。
クラスメイトの男子高校生は最初は恋愛にあこがれるごく普通の男子、といった印象だが、コミュを進めるとちょっと数奇な展開が繰り広げられる。
陸上大会で出逢った他高校のエースは、圧倒的な実力を持ち、ライバルがいないこと以外は不満がなさそうな印象を受ける。
しかしまたコミュを進めると彼なりに悩んでたこと、そして残酷な運命が待ち受ける。
見てわかる通り、コミュの人々は「割とどこにでもいる普通の人」が多い(変な人もいる)。
そして一見すると普通の人たちもつらいこと、楽しいこと、悲しいこととドラマティックな出来事に遭っていることがわかる。
これって現実世界でも同じで、「何もない人間なんていない」と思う。
みんなそれぞれ人生の主人公で、それぞれドラマティックな出来事に出会っている。
当事者は自覚がないかもしれないが、はたから見ると波乱万丈…な人も多い。
コミュに出てくる人達同様、街ゆく人々それぞれに人生があり、ドラマがあるのだ。
生きるってなんだろう?
仲間キャラクターはコミュの人たちと比べるとかなり癖ありな人たちが多いのだが、
その中でも一番異質なのはアイギスだろう。
(コロマルも大概だが)
彼女は機械なので、感情を持たない。
しかしあるイベントを経てから、人間の心に似たような感覚を得るようになる。
そのことは喜ばしいことでもあるが、同時に彼女を苦しめることになる。
彼女のエピソードは、どうしてもAIが騒がれ始めている現実世界とリンクして考えてしまう。
「感情」が芽生えたらたとえ機械でも命なのか?
そして機械やAIが「生きる」を自覚した時、いったい何が起こるんだろうか。
やっぱりアイギスみたいに苦悩するんだろうか。
アイギスは主人公、仲間たちという存在のおかげで「守る」ために「生きること」を決意した。
しかし善良でない人たちに囲まれた機械やAIが心を持った時、なにをトリガーとして「生」を感じるようになるのだろうか。
殺戮や恐怖を与えることが「生きる」実感になるのかもしれない…とか、人間の手からどんどん離れていったAIは、我々では推し量れない価値観をもって生命を感じ取るのかもしれない…とか、いろいろ考えてしまう。
でもそれはそれでありだと思うのだ。「生きる」目的なんて、誰かに押し付けられるものでもないのだから。
ラストバトルで泣きかけた
どの要素も素晴らしい本作だが、一番感情がゆさぶられたのは間違いなくラストバトルだ。
本作はBGMがどれもカッコいいのだが、ラスボス戦のBGMは特に素晴らしい。
前半はS.E.E.S.の覚悟を感じさせるようなロックサウンドだが、中盤から「本当にこいつを倒していいのか?」という不安を感じさせるようなトーンになる。
そして後半にあのテーマが流れることで、いやがおうでも皆と築いたコミュのことが頭によぎる。
ラスボス自体はあんま強くなくて拍子抜けしたが(タカヤのほうが苦戦した)、その分BGMをちゃんと聞ける余裕もあったと言える。
アトラスさん側の配慮かもしれない。
いろいろまとまりのないことをつらつら書いたが、ゲームでここまで心揺さぶられたのは初めてかもしれない…なぜもっと早くプレイしていなかったんだ…
SteamでP4とP5もあるので、やってみようと思う。
あと個人的に好きなキャラは鳥海先生。
EDのあれも含めてかわいい